新々英文解釈研究を教えてみた 目次
令和5年6月19日(月)
基本文、解説、793は自分でやったとのこと。
著者註:— このような文章は現在の日本人の国民心情にはそぐわないものかもしれない。
しかし、訝しく思う前にまずは時代背景を考えてみよう。
この新々英文解釈研究が上梓されたのは大正元年。
このころ選挙制度はあるにはあったが、身分や所得の高い者だけが有していた。
しかし、普通選挙制度に向けての議論も盛んであった。
そして1924年(大正13年)に普通選挙制度が施行された。
この時には、満25歳以上のすべての男子に選挙権が与えられた。
しかし婦人の参政権は、1945年(昭和20年)まで待たなければならない。
この年に改正衆議院議員選挙法が公布され、全ての成人男女による完全普通選挙が行われるようになった。
この本にはこのように現在の考え方とは合わない文章が時々ある。
それをその都度、私の様な初学者が私の考えで割愛していたら、この名著を毀損することとなろう。同時に我々の勉強にも知らないうちに穴が開くこととなるのではないだろうか。
このような英文も著者の山崎貞先生が、一つ一つ読者の益になると考え採用したものであると思う。
この場では、この様な文章も英文解釈を磨く一つの例題と割り切って取り組まれるのがよろしいかと思う。
また、この本が大正元年に出版されたことを踏まえ、当時の「時代の風」を感じることが出来たら、読書の皆様にとって得るところが多いことと思われる。
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